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2013年10月25日

EC2013 参加報告

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|◆ EC2013 参加報告
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 野並幸平(京都工芸繊維大学)

 エンタテイメントコンピューティング2013が2013年10月4日~6日の3日間,香川
県のサンポートホール高松およびかがわ国際会議場にて開催された.
 今回で11回目となるエンタテイメントコンピューティングでは「Between Art &
Engineering」をテーマとして,口頭発表が78件(含ショートプレゼン/オーガナイ
ズドセッション),デモ発表が49件行われた.今回も前回と同様に,ラジオ番組
「くらもといたるのいたらナイト」による広報活動が行われ,無料開放されたデモ
展示では,近くで行われていたイベントに相重なって,来場する一般客も数多く見
られた.
 本年度の論文賞に選ばれたのは慶應義塾大学の河野 通就らによる「lapillus
bug:音響浮揚による粒子の空中移動制御とインタラクション」だった.lapillus
bugは超音波を用いて粒子を空中に浮揚し,あたかもムシが飛び回っているかのよ
うに見える作品である.lapillus bugを用いたインタラクションは画面による制約
や重力による制約をなくし,人間との自由なインタラクションを実現できることを
紹介していた.
 また,デモ展示では「ケツログラフィティ」「MIKUTYPE」などが展示される中,
人がぬいぐるみの腕を握り,ぬいぐるみの腕の反応を見て楽しむ「Force Control
based Soft-stuffed Robot Interaction」や柔軟物の毛羽立ちを利用した描画手法
を提案した「Graffiti Fur」がデモ発表賞を受賞した.さらに私の研究である「お
ぼんナー」もカンテーレ賞を受賞した.
 招待講演ではゲームデザインを手がけるユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合
同会社の簗瀬 洋平氏による講演や,「東京駅ミチテラス 2012」などでプロジェク
ションマッピングを制作している株式会社ネイキッドの村松 亮太郎氏による講演
もあった.招待講演では多くの作品を見ることができ,また10月5日の夜に行われ
た懇親会にも参加し,多くの参加者らと研究に関する意見交換が行えたことが非常
に貴重な経験となった.
 次回のエンタテイメントコンピューティング2014は2014年の秋に明治大学の中野
キャンパスで開催されることが予定されている.
http://ec2013.entcomp.org/

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