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2014年3月25日

MMVR21参加報告

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|◆ MMVR21参加報告
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加藤 十磨(立命館大学)

The 21th Medicine Meets Virtual Reality(MMVR21)は,米国California,Manh
attan Beach,Manhattan Beach Marriott hotelにて,2014年2月19日~22日の
4日間の日程で開催された.本学会は医師,技術者,科学者,医療教育従事者が
集まり,医療業界の課題に対して情報技術を用いて解決することを目的として開
催されている.全参加者は291名程度,口頭発表の件数は67件(内14件は基調講
演),ポスター発表件数は72件であった.開催期間中,午前中はPlenary Session
で,午後は3~5つのトラック(手術シミュレーション全般,リハビリテーショ
ン,手術手技訓練,画像処理と可視化といった多岐にわたる)に対して,それぞ
れ数件の口頭発表が行われていた.
 Richard Stava PhDの基調講演では,次世代のエネルギーデバイスを用いた手
術について発表された.患者の負担を軽減するために,開腹手術から内視鏡下手
術のような低侵襲手術に移り変わったように,次世代の手術ではエネルギーデバ
イスを用いることで患者の負担が完全に無くなるような手法について発表された.
また,この発表で同氏は参加者に対して,現在が次世代の手術を明確に一歩を踏
み出すときだというメッセージを残している.口頭発表では,GreenLight Laser
療法のVRシミュレータの発表があった.このシミュレータは泌尿器科の手術で用
いられ,外科手術の総合的なトレーニングが可能なようである.また,発表中に
実際の訓練のデモンストレーションが行われ,リアルで完成度の高い訓練用のシ
ミュレータだと感じた.
 The 19th Stava Award にはStanford Universityの Ramin Shahidi PhDが選
ばれた.同氏の画像誘導手術への貢献が評価された.これらの研究を通して,よ
り良い患者へのケアが期待されている. 21日の午後には南カリフォルニア大学
のInstitutefor Creative Technologiesへのツアーがあり,多くのデモの展示に
触れることができた.このツアーでは,The 17th Stava Award に選ばれている
VRを用いたストレス軽減訓練システムを体験することができた.このシステムは
戦闘行為によるPTSDなどの精神疾患を防ぐために開発されている.この他にもリ
アルな患者などを再現し,問診の訓練ができるシステムなどもあった.
 次回のMMVRは2015年に予定されており,日時,会場の詳細については決定次第
ホームページに掲載される.また,フェイスブックにて,本学会のポスターセッ
ションや交流などの様子が閲覧できる.
http://www.nextmed.com
https://www.facebook.com/pages/MMVRNextMed-Medicine-Meets-Virtual-Reality/1
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